Effect of the Cardio First Angel device on CPR indices: a rondomized controlled clinical trial
Amir Vahedian-Azimi et al
Crit Care 2016;20:147
✔ 背景
胸骨圧迫の質と持続性を改善するために多くの心肺蘇生補助器具が開発されてきた。CPRフィードバック装置がCPRの質を改善し、患者予後を変えるかどうかを検討した。
✔ 方法
4つの大学病院の混合ICUで行われた無作為化試験。心肺停止状態になった患者を通常のCPRを行う群とフィードバック装置(Cardio FIrst Angel)を使用する群とに割り付けた。ガイドライン適合性、CPRの質、自己循環再開率、CPR関連合併症発生率を調査した。
✔ 結果
229例が無作為化されたが149例が除外され、80例が解析対象となった。フィードバック装置を用いると、ガイドライン適合性が有意に改善し、自己循環再開率も高くなった(72% vs 35%)。合併症については、肋骨骨折が有意に減ったが(57% vs 85%)、胸骨骨折の減少効果は有意ではなかった(5% vs 17%)。
✔ 結論
フィードバック装置を用いることでガイドライン適合性が高まり、患者予後が改善する。この結果が他の状況でも再現できるかどうか、検証が必要である。
◎ 私見
CPRの質が重要であることは論を待たないが、実際の現場でそれを達成することは実は難しい。そこで、フィードバック装置を用いて質の管理をするとどうか、という研究。結果は「ものすごく有用」ということになったが、ICUという特殊な状況下での患者を対象としていること、盲検化できないことなどの問題がある。胸骨圧迫装置との比較もみてみたいところ。
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