Hodane Yonis, Florent Gobert, Romain Tapponnier, Claude Guérin
Intensive Care MedicineMarch 2015.
✔ 症例
50歳の肥満の女性(BMI 51)。軟部組織感染症に伴う敗血症性ショックで人工呼吸管理となった。酸素化不良のため腹臥位に。3日目に腹臥位にすることをやめ、4日目に筋弛緩薬・鎮静薬を終了した。7日目、依然としてRamsayスコア6点であったが、人工呼吸器との非同調を示すようになたため食道内圧、気道内圧、流速をモニタした。
人工呼吸器による吸気の後に規則的に食道内圧の低下が認められ、リバーストリガーと考えられた。よって、鎮静薬の再導入は行わず、自発呼吸が出現するまで待ち、17日目に抜管できた。食道内圧が記録されていなかったら鎮静薬を再開していたと考えられる。
◎ 私見
リバーストリガーと呼ばれる現象は、患者さんの呼吸運動をそば見ていると分かる場合がある。意外と頻繁に認められるような気がするのだが、肥満の人とかだと見た目では分かりづらいかもしれない。食道内圧は測定できる環境ではないので別のモダリティを考えないと。フローモニタと横隔膜エコーを組み合わせるとかかな。個人的には、「何もしないで待つ」のでよいというところが面白かった。
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