Enteral glutamine supplementation in critically ill patients: a systematic review and meta-analysis
Arthur R. H. van Zanten et al
Crit Care 2015
✔ 背景
グルタミン(GLN)は重症患者の予後に良い影響を及ぼすと考えられてきたが、近年の大規模研究では有害であるとの報告もされている。GLNの静脈投与に関するシステマチックレビューはあるが経腸投与に関するレビューはない。
✔ 方法
1980年から2014年までに行われた、重症成人患者に対してGLNを経腸投与した研究を対象とした。静脈投与単独、ないし静脈投与との併用をしていた研究は除外した。熱傷と外傷についてはサブグループ解析を行った。
✔ 結果
11研究(1079人)が対象となった。GLN投与は在院に死亡率を変化させず(RR 0.94)、感染症併発率を変えず(RR 0.93)、ICU在室日数も変えなかった(-1.36日; P=0.74)。しかし、在院日数は有意に短縮した(4.73日; P=0.02)。熱傷患者では在院死亡率を減らし(RR 0.19)、在院日数を短縮した(-9.16日)が、外傷患者ではこのような差は見られなかった
✔ 結論
GLNの経腸投与は在院日数以外には影響しない。熱傷患者では有意な予後改善効果がある。
◎ 私見
熱傷に対しては良いかもということだが、サブグループに含まれた3つの研究はいずれも100人未満の小規模研究なので解釈には注意を要する。そもそも、経腸投与では良くて静脈投与では予後を悪化させるというのがよくわからない。熱傷にグルタミン。たぶん使わないだろうな…
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