the ProMISe Trial Investigators
March 17, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1500896
✔ 背景
EGDTは敗血症性ショックに対する治療ガイドラインで推奨されているが、その臨床効果はまだ明らかになっていないところがある
✔ 方法
英国の56施設で費用対効果を含めた無作為化試験を行った。患者は6時間のEGDTを施行される群と通常治療群に割りつけられた。一次エンドポイントは90日死亡率とした。
✔ 結果
1260人が対象となり、630人ずつを無作為に割り付けた。90日死亡率はEGDT群で29.5%、通常治療群で29.2%であり、有意差は無かった。EGDT群は輸液、昇圧剤、赤血球輸血が多く使用された。また、EGDT群は6時間後の臓器不全スコア(SOFA)が有意に高かった(72時間後も高い傾向があるが有意ではなかった(P=0.056)。EGDT群は在室日数が有意に延長した。その他の2次エンドポイント(QOL、重篤な合併症)には差が無かった。EGDTはコストがかかる傾向があった
✔ 結論
肺血症性ショックに対してEGDTプロトコルは予後の改善をもたらさない。
(文献より引用) |
◎ 私見
ProCESS(米国)、ARISE(ANZICS)に続いて、ProMISe(英国)でもEGDTの有効性が示されなかった。RiversらがEGDTを報告してから10年以上が経つ。その間に培われて人口に膾炙した知見、敗血症治療に対する治療のコツが通常治療群の予後を改善させているのかな。あまりにも愚直にプロトコルに従うことは決して良いことではないことを示しているとみることもできそう。
0 件のコメント:
コメントを投稿