Symons NR, Moorthy K, Almoudaris AM, Bottle A, Aylin P, Vincent CA, Faiz OD.
Br J Surg. 2013 Sep;100(10):1318-25. PMID: 23864490
✔ 背景
緊急手術の多様性とその予後は明らかになっていない。施設による違いとその因子を解析した。
✔ 方法
Hospital Episode Statistics(HES)データベースを用い、高リスク緊急手術(30日死亡率5%以上)となる診断名を同定した。2000年~2009年の10年間にNational Health Service(NHS; England)を受診した患者を対象とした。患者背景と病院の特性を調整した30日死亡率をアウトカムとした。
✔ 結果
145の病院に入院した367,796名の患者が対象となった。30日死亡率は15.6%(施設間較差9.2~18.2%)であった。高死亡率のはずれ値をとる施設が14施設、低死亡率のはずれ値をとる施設が24施設あった。集中治療室やCTの使用は死亡率低減と関係する因子であった。低死亡率施設ではICU病床の比率が高く(20.8 vs 14.0 /1000)、CTや超音波診断装置を頻繁に利用していた。
✔ 結論
多様な緊急手術患者が入院していた。施設間格差をなくすうえで医療資源の整備も重要かもしれない。
疾患分類(文献より引用) |
死亡率に関与する因子(文献より引用) |
◎ 私見
重症患者をみれるベッドがあって、CTや超音波をしっかり使える施設の方が高リスク患者の予後がよい。当たり前の結果と言えなくもない。当然ながら、ベッドがあって検査機器がそろっていてもそれを使う側の質が悪ければ予後もよくならないだろう。
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