Xavier Monnet and Jean-Louis Teboul
Crit Care 2015
✔ Passive leg raising (PLR) は輸液負荷によって心拍出量が増えるかどうかを計測するものである。下肢を挙上して約300mlの血液を右心系に負荷することができる。実際に輸液をするわけではないので過負荷を避けることができる。呼吸サイクルによる心拍出量の変動を参考にしているわけではないので、自発呼吸や不整脈があるときや低一回換気量に設定している時や肺コンプライアンス低下時でも行うことができる方法である。
正しくPLRを行うために、下記の5つの点に注意すべきである。
1.PLR開始時の体位
仰臥位ではなく、半座位から始めるべきである。PLRによる前負荷上昇効果をより鋭敏に検出できる。これを行わないとPLRの信頼性が低下する。
2.効果判定
血圧ではなく心拍出量を直接測定すべきである。血圧測定ではPLRの信頼度が低下する。
3.心拍出量測定
リアルタイムで心拍出量の変化を計測するべきである。動脈圧波形解析、心エコー、食道ドプラなどが挙げられる。分時換気量が変化しない条件下では呼気終末炭酸ガス分圧も心拍出量の変化を反映する。
4.測定時間
心拍出量測定はPLR施行前とPLR施行中だけでなく、PLR施行後も計測すべきである。半座位で心拍出量が減少することを確認する。
5.影響因子
疼痛、咳、不快感、覚醒など心拍出量に影響しそうな因子を極力減らす努力をすべきである。
◎ 私見
評価は毎回正しい手順で同じように行わないと、どの程度まで信頼できるのかが分からなくなってしまう。PLR、もっと流行ってもよい気がするのだけど、当方のICUではあまり見かけない。なお、PLRの最中は弾性ストッキングを脱がせるべき、という意見がある(Crit Care 2015)。こうなると面倒で流行らないかも。
正しくPLRを行うために、下記の5つの点に注意すべきである。
1.PLR開始時の体位
仰臥位ではなく、半座位から始めるべきである。PLRによる前負荷上昇効果をより鋭敏に検出できる。これを行わないとPLRの信頼性が低下する。
2.効果判定
血圧ではなく心拍出量を直接測定すべきである。血圧測定ではPLRの信頼度が低下する。
3.心拍出量測定
リアルタイムで心拍出量の変化を計測するべきである。動脈圧波形解析、心エコー、食道ドプラなどが挙げられる。分時換気量が変化しない条件下では呼気終末炭酸ガス分圧も心拍出量の変化を反映する。
4.測定時間
心拍出量測定はPLR施行前とPLR施行中だけでなく、PLR施行後も計測すべきである。半座位で心拍出量が減少することを確認する。
5.影響因子
疼痛、咳、不快感、覚醒など心拍出量に影響しそうな因子を極力減らす努力をすべきである。
PLR施行手順(文献より引用) |
評価は毎回正しい手順で同じように行わないと、どの程度まで信頼できるのかが分からなくなってしまう。PLR、もっと流行ってもよい気がするのだけど、当方のICUではあまり見かけない。なお、PLRの最中は弾性ストッキングを脱がせるべき、という意見がある(Crit Care 2015)。こうなると面倒で流行らないかも。
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