2020年1月6日月曜日

術中の呼息制限は術後肺合併症を予測する

Spadaro S, Caramori G, Rizzuto C, Mojoli F, Zani G, Ragazzi R, Valpiani G, Dalla Corte F, Marangoni E, Volta CA.
Anesth Analg. 2017 Feb;124(2):524-530. PMID:27537927

術中の呼息制限(Expiratory flow limitation; EFL)が術後肺合併症(Postoperative pulmonary complications; PPC)を予測するかどうかを検討した前向き観察研究。対象は腹部手術を受けた330名で、EFLが存在するかどうかはPEEPテスト(吸気終末にPEEPを突然 3 cmH2O低下させることで呼気流速が増えるかどうか)で判定した。EFLは31%に認められ、年齢やMedical Research Council dyspnea scoreと同様にEFLもPPCの予測因子(リスク比 2.7)であった。

◎私見
EFLが予後予測因子ということなので、次はEFLをカウンターするような適切なPEEPをかけたらどうかというアイデアが出てくる。実際にEFLcore studyという心臓血管外科症例を対象としたRCTが計画されているらしいので、結果を楽しみに待つことにする。

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